東京高等裁判所 昭和48年(ラ)521号・昭48年(ラ)504号 決定
よって、記録を検討すると、抗告人京浜鍛造工業および勝又から本件競売手続を停止する旨の仮処分決定(横浜地方裁判所昭和四八年(ヨ)第七六八号不動産仮処分事件)の正本が当裁判所に提出されたことが認められる。右事実は競売手続を続行すべからざる場合に該当するものというべきところ、右正本の提出は当然には競落許可決定の確定を阻止する効力を有するものとは解し得ないから、競売法第三二条第二項、民事訴訟法第六八一条第二項、第六七二条第一号により本件抗告は理由があることになるが、右正本が提出された場合、競売裁判所としては民事訴訟法第五五〇条第二号、第五五一条によりすでになした執行処分は一時保持させるべきであるから、抗告裁判所も競落許可決定を取消し、その確定を阻止するにとどめるべきである。
よって、本件競売手続は、停止事由の消滅または終局的な競売手続不許事由の発生まで、競売期日の手続が終った状態で停止しておくべきであるから、本件競落許可決定の取消のみを宣言することとし、主文のように決定する。
(浅沼 田嶋 園部逸)